夏の東北は各地で祭りが開かれ多くの観光客が訪れるが、荘銀総合研究所(山形市)が今年の東北6大祭りの経済効果を試算したところ、観光客の消費支出総額は1426億円、東北経済への波及効果は1718億円に上ることが分かった。東北地域域内総生産(GDP)33兆円を0.3%程度押し上げる効果があった。
6大祭りは、青森ねぶた祭り(青森)、秋田竿燈祭り(秋田)、盛岡さんさ踊り(岩手)、仙台七夕祭り(宮城)、山形花笠祭り(山形)、相馬野馬追(福島)。主催者へのヒアリングによると、計881万人の観光客が訪れた。
観光消費支出額はねぶた祭りの497億円が最も多く、以下、七夕祭りの332億円、さんさ踊りの208億円と続く。「ねぶた祭りは開催期間が6日間と長く、観光客も最多となる延べ310万人に上ったことが要因」という。
1718億円の大きさを見ると、運輸部門への波及額が最も大きく、360億円だったほか、対個人サービスは329億円)、商業では191億円だった。「対個人サービスへの波及効果が大きかったのは観光客の消費支出のウエートが高い宿泊業や飲食店などが含まれるため」としている。